1e25bf56

2012年11月19日

ここに来れば、湖国のSlow Lifeがわかるかも。エコプラザ菜の花館

【たたずまいはちょっと控えめ。でも実は日本の環境運動をひっぱるエコプラザ菜の花館】


滋賀県の中でもたくさんの観光客で賑わう「あいとうマーガレットステーション」。ハーブでポプリをつくったり、直売所で新鮮なお野菜を買ったり、地元のフルーツたっぷりのジェラートを楽しんだりと、それだけでも見所満載ですが、その隣一角に「エコプラザ菜の花館」があるのをご存じですか?実はここが、70年代の琵琶湖の赤潮発生とせっけん運動にはじまる湖国の環境運動を引っ張ってきたラボの1つなのです。だから体験メニューもお墨付き。湖国のSlow Lifeをディープに知りたいならmustです。今日は学生さんたちの見学をレポートします!

【今は菜の花エコプロジェクトに発展。特産品の開発まで!】

 ご案内いただいたのは「エコプラザ菜の花館」を運営する「NPO法人愛のまちエコ倶楽部」の増田さん。「菜の花エコプロジェクト」や「田舎もん体験」の取り組みについて、とっても丁寧に教えていただきました!
1970年代後半、生活排水に含まれる洗濯石けんのリンによって、琵琶湖に赤潮が発生して社会問題となります。滋賀県の多くの住民(特に主婦)が、リンを含まず廃食油を使った「せっけん運動」を展開。1980年には、「滋賀県琵琶湖の富栄養化の防止に関する条例(通称琵琶湖条例)」が施行されます。エコプラザ菜の花館がある愛東町(現東近江市)では廃食油の回収システムもつくられました。
今では、こうした運動から菜の花を利用した循環型の「菜の花エコプロジェクト」がはじまっています。菜の花を栽培、種から菜種油をとって地産地消を進め、油かすなどは肥料に使います。さらに廃食油を回収して、粉せっけんを製造するほか、バイオ燃料を精製。自動車や農業用の機械・発電機などに利用します。
 これが菜種油の「菜ばかり」。もう、このネーミングにやられました。タグには『菜種100%の「菜ばかり」だけど、「名ばかり」じゃない』。明朝体のロゴも奥ゆかしさを感じます。150ml(400円)から1L(1500円)までサイズは4種類。天麩羅にしたときにカラっとあがるそうです。菜の花館・マーガレットステーション等で販売しています。ぜひお試しください。

 

【ひとつの施設にたくさんのプラントがあります。Slow Lifeの実験場です】

プラントの中を案内していただきました!せっけんプラント、燃料プラント、資源回収場、炭化プラント、展示ブースなどを一巡りすることができますよ。

これがせっけんプラントです。なんだか昔ながらに農協の女性が加工品をつくるような感じでアットホームな感じさえしました。増田さんによると、粉せっけんは、製造したては黄色いのですが、粉に粉砕して陽に当てると自然に白くなるそう。なんだか不思議です(ちなみに普通の合成せっけんの白さはいろいろな溶剤を使った結果)。実際、合成洗剤よりも、汚れの落ちは格段に上だそうで、わたしもやっぱりこれを使おうっと!300gが140円、5kgが1,680円。お値段も合成洗剤とあまり変わりませんね。菜の花館やあいとうマーガレットステーションなどで購入いただけます。

バイオ燃料の精製プラントにはこんなかわいらしいディーゼル車が!試しに増田さんにエンジンをかけていただいたのですが、一発でかかって、性能的にまったく問題なしでした。
見学中、学生さん達はただただ「ほぉ〜〜っ!」の連続。(もうちょっとリアクションがあればいいのに。。)特に中国からの留学生は興味深げに何度もプラントをいったりきたりしていましたよ。

このエコプラザ菜の花館の施設の見学は、資料と案内込みで1人300円(研修や体験などはこちらを参照http://www.ai-eco.com/kengaku.html)!多くの方と取り組みを共有したいという熱意と誇りが伝わってきます。琵琶湖の赤潮問題からせっけn・BDF等現状まで詳しい座学コースは、別に用意されております(有料)

 

【体験プログラムもエコに。農薬不使用で豆から育てる味噌づくり!】


こんなエコ志向の「愛のまちエコ倶楽部」が提供する体験プログラム「田舎もん体験」は、もちろんエコで。米づくり、味噌造り、スイカ、お茶、野菜、ブドウ、梨。。。米やお味噌、お茶は農薬不使用ですし、果物なども農薬は極力使用しないそうです。すべて3ヶ月から12ヶ月のコースになっています。なんと「一からの味噌づくり体験」は、農薬を使わずに大豆を育てて、味噌を仕込むところまでの8ヶ月コース。梨は「かる〜く体験コース」と「しっかり体験コース」があって、「しっかり」の方は12ヶ月みっちりあります。よくある「収穫体験」ではなく、「やるならやろう!」という体育会系の意?気込みすら感じられます。プチプロを目指してもいいかも。めでたく農業に目覚めたら、就農相談もしていただけるそうです。

こんなに気合い充分なのに、お値段はとってもリーズナブルで、先の味噌づくりコースは、お味噌4kgもいただけるのにたったの6,000円、ブドウづくりはブドウ2kgがいただけるのに5,000円です。
エコプラザ菜の花館がある妹町は、愛知川の扇状地で昔から果樹栽培が盛んな地域。景色も湖東三山を東に戴いて、青空と畑が広がっています。見学や体験の合間に、思いっきり腕を伸ばしたら、このspecialさが実感できますよ!

 

【エコプラザ菜の花館 Data】

住所:〒527-0162  滋賀県東近江市妹町70番地
Tel: 0749-46-8100
Fax: 0749-46-8288
HP:http://www.city.higashiomi.shiga.jp/nanohanakan/
E-mail: support2@ai-eco.com

滋賀県東近江市妹町184−1

コメント





レポート

レポート

レポート

レポート

2013年2月22日

野菜の味はつくり手の個性。と言い切る黒田さんの野菜はやさしくて濃厚なお味です

【浜大津の『ほっこりマーケット』や『浜大津こだわり朝市』でリピーター続出】

まずは黒田さんのお野菜を食べて欲しい。ぢゃなくて自分が食べたい、 (続きを読む…)

レポート

2

2012年11月30日

住まいを選び・協力してつくるという生き方

多くの人にとって、人生で一番大きなお買い物、「家」
私たちの祖先である原人は天幕を張ったシェルターに住んだり、洞穴に暮らしたりしていました。
そう、自分の家は自分で作っていたのです。
思い起こせばいつから私たちは「家を買う」ようになったのでしょうか。 (続きを読む…)

レポート